創傷
Online ISSN : 1884-880X
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特集2 人工真皮の up date (今後の展望)
インテグラ® による真皮構築と臨床適用について
迎 伸彦柳澤 明宏吉牟田 浩一郎槇野 祥生長谷川 叔子今村 禎伸西本 あか奈
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2013 年 4 巻 2 号 p. 81-86

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抄録
インテグラを広範囲熱傷 2 例と腱・骨の露出を伴う皮膚軟部組織欠損 13 例,軟部腫瘍筋膜下切除後の皮膚軟部組織欠損 1 例に使用し,広範囲熱傷 2 例と皮膚軟部組織欠損 12 例で良好な真皮再構築が得られ,瘢痕拘縮抑制効果を認めた。2 例は真皮再構築が不良で,その原因はデブリードマン不足と創感染であった。インテグラのシリコン膜は適度の強度を有し,ステープラー固定も容易である。真皮構築の臨床所見は従来の人工真皮と異なり,貼付後初期は赤色から白色で,細胞浸潤や毛細血管の侵入とともにおのおの黄色やオレンジ色を呈し,真皮様組織の構築に伴いバニラ色へ変化する。インテグラは広範囲熱傷の一時的創閉鎖に有効で,腱や骨露出部でも真皮が再構築され,瘢痕拘縮抑制効果が期待できる。創傷治療戦略のうえで考慮されるべき有用な材料であるが,従来の人工真皮とは特性が異なるため,今後臨床例や実験により真皮再構築率や瘢痕拘縮抑制効果の比較検討が必要である。
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© 2013 一般社団法人 日本創傷外科学会
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