2015 年 6 巻 1 号 p. 1-7
下肢慢性創傷において,創傷治療中に安静期間が長期にわたることが多い。それに伴い認知症や廃用症候群が進行して,創傷治癒時には自立歩行が困難である症例が少なからずある。下肢慢性創傷のなかでも,重症下肢虚血では,血行再建が必要であり創傷治療期間はより長期になり,その危険性は増大する。
今回,total contact cast と negative pressure wound therapy を併用して重症下肢虚血に対して治療を行い,同時にリハビリテーションを行い activities of daily living の維持を図ったことを報告する。