創傷
Online ISSN : 1884-880X
ISSN-L : 1884-880X
原著
ストーマ近傍に生じた腹部SSIへのNPWT導入の工夫
榊原 俊介山本 佳子寺師 浩人
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2018 年 9 巻 2 号 p. 42-46

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抄録
 腹壁に生じた術後創部感染症に対して,局所陰圧閉鎖療法(NPWT)は有効な治療法の一つである。しかし,創部がストーマに近接している場合は,NPWT用のドレープフィルムとストーマパウチのいずれも十分に貼付しなければ剝離され,リークの原因となるが,創部とストーマ間の貼付可能な面積は限定される。このことがストーマに隣接する創部管理を複雑にする。われわれはソフトシリコン固定用テープの物性的特性を利用し,ドレープフィルム,ストーマパウチのいずれも容易に安定して貼付することを可能とした。本法はNPWTとストーマとを独立して管理することができるため,医療経済的にも有用である。
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© 2018 一般社団法人 日本創傷外科学会
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