移植
Online ISSN : 2188-0034
Print ISSN : 0578-7947
ISSN-L : 0578-7947
腎移植におけるウイルス感染症
海上 耕平北島 久視子石田 英樹
著者情報
ジャーナル フリー

2020 年 55 巻 Supplement 号 p. 245_1

詳細
抄録

腎移植における現在の免疫抑制療法はカルシニューリン阻害剤によるヘルパーTリンパ球抑制が主体であり、移植後感染症としてウイルス感染症の頻度が高い。免疫抑制に伴う症状の増悪のみならず、ウイルス感染自体が更なる免疫抑制やその他の合併症を引き起こすため、その診断及び治療は移植医療において重要である。移植後レシピエントが罹患するウイルス感染症として、ヘルペス属ウイルスを中心にBKウイルスやアデノウイルス、EBウイルス等が知られているが、特にBKウイルスおよびアデノウイルス感染は他臓器移植における感染と比較して、BKウイルス腎症や出血性膀胱炎など、移植腎泌尿器へ直接障害を与えうるという特徴があり、移植後加療には注意を要する。自験例を交えて発表を行う。

著者関連情報

この記事はクリエイティブ・コモンズ [表示 - 非営利 - 改変禁止 4.0 国際]ライセンスの下に提供されています。
https://creativecommons.org/licenses/by-nc-nd/4.0/deed.ja
前の記事 次の記事
feedback
Top