移植
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移植関連研究における生体イメージング法の応用
本田 正樹門久 政司冨田 真裕内田 皓士嶋田 圭太石井 政嗣磯野 香織山本 栄和菅原 寧彦日比 泰造
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2020 年 55 巻 Supplement 号 p. 341_2

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抄録

[目的]これまで臓器特異的に多様な免疫細胞が同定されている.虚血再灌流障害等移植特有の病態におけるこれら免疫細胞の挙動と機能を解明する. [方法]2光子励起顕微鏡を用いて標的臓器と免疫細胞の生体イメージングを行った.免疫細胞の標識には遺伝子改変マウス(LysMeGFPマウス:好中球がGFPhi)や蛍光抗体(F4/80抗体:マクロファージ)を用いた.接着又は吸引法を用いて対象臓器を固定しマウスを生かしたまま観察を行った. [結果]マウス肝,小腸虚血再灌流障害モデルでは好中球動態の経時的観察及び3D構築を応用した小腸絨毛高の評価が可能であった(図).蛍光抗体を用いて組織損傷部位への腹腔内マクロファージの集積を確認した.また,2光子励起観察ではSHGを利用し,組織修復時のコラーゲン沈着を評価可能であった. [結語]生体イメージング法は移植関連研究において極めて有用である.

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