2020 年 55 巻 Supplement 号 p. 341_1
【背景】我々は、3D培養を用いたヒト脂肪由来間葉系幹細胞(ADSC)から肝細胞様細胞(HLC)への分化誘導を確立してきた。今回HLCとヒト初代肝細胞(PHH)の遺伝子発現をDNA microarrayを用いて解析した。【方法】ヒトADSCからHLCを分化誘導した。ADSC、2D HLC、3D HLC、PHHの4群間でDNA microarrayによる遺伝子発現を解析し、ADSC < PHHでFC>5.0を肝細胞特異遺伝子とした。【結果】ADSCと2D HLCは近似し、3D HLCはPHHに近い分布を示した。肝細胞特異遺伝子としてALB、HNF1a、FOXA2など2764 geneが同定された。PHHと比較してHLCに発現低下を認めるClusterのGO Top3はCell cycle、Mitotic cell cycle、Mitotic nuclear divisionであり、HLCの細胞増殖能は低下していた。3D HLCが2D HLCより発現上昇を認めるClusterのGO Top3は、Regulation of ion transport、Blood coagulation、Coagulationであった。【結語】DNA microarrayにより3次元培養の特性が明らかとなり、肝細胞より発現の低い遺伝子も認めたことから、さらなるHLCの機能向上が必要である。