2021 年 56 巻 Supplement 号 p. s20
コロナ禍となりはや1年以上が過ぎ、これまで不可能と考えられていたスピードでワクチンも開発され、移植患者への接種も開始された。パンデミック初期に比べるとエビデンスも蓄積され、手探り感のあったコロナ禍での移植医療の在り方が元に戻りつつあるようにも感じる。しかし、痺れを切らした世界中の経済活動が本格的に再開していく中で、未だ特効薬は存在せず、変異株の出現など、新な問題が山積している。刻一刻と変化するコロナ禍の状況においても、変わらず安心安全な移植医療を提供していく必要がある。最新の新型コロナウイルス感染症と移植医療に関する文献的報告をレビューし、Withコロナの移植医療のあり方と共に報告する。