移植
Online ISSN : 2188-0034
Print ISSN : 0578-7947
ISSN-L : 0578-7947
膵腎移植後妊娠出産した1症例
圷 尚武丸山 通広
著者情報
ジャーナル フリー

2022 年 57 巻 Supplement 号 p. s298_3

詳細
抄録

【はじめに】1型糖尿病性腎不全の患者は、妊娠出産が困難であるが、膵腎移植をすることにより可能になると考えられている。今回、我々は、膵腎移植をすることにより、妊娠出産した1型糖尿病性腎不全の症例を経験したので報告する。

【症例】症例は、39歳代女性、AB型。10歳代で1型糖尿病を発症し、20歳代で血液透析導入。導入5年後に脳死膵腎同時移植を受けた。移植後経過良好で、移植3年後に出産を希望し、免疫抑制剤や降圧剤を調整した。移植8年後、妊娠。移植約9年後、帝王切開により男児出産。体重は2300gであった。現在まで、母子共に問題はない。

【まとめ】1型糖尿病性腎不全患者が膵腎移植をすることにより、移植膵腎機能や免疫抑制剤の調整等のハードルはあるが、妊娠出産が可能になると思われた。

著者関連情報

この記事はクリエイティブ・コモンズ [表示 - 非営利 - 改変禁止 4.0 国際]ライセンスの下に提供されています。
https://creativecommons.org/licenses/by-nc-nd/4.0/deed.ja
前の記事 次の記事
feedback
Top