2023 年 58 巻 Supplement 号 p. s218_2
日本外科学会のホームページによると、「外科専門医とは医の倫理を体得し、医療を適正に実践すべく一定の修練を経て、診断、手術及び術前後の管理・処置・ケアなど、一般外科医療に関する標準的な知識と技量を修得した医師のこと」と記載されている。さらに日本移植学会移植認定医制度規則の中では、「この制度は医療倫理を理解し実践することで移植医療の健全な発展を目指し、臓器提供者への敬愛の念を抱き、礼意を尊ぶ移植医要養成を視野に入れ、各臓器で共有すべき知識・技量の向上普及により移植医療の水準を向上させることで、国民の福祉に貢献することを目的とする」と記載されている。医療の専門化・細分化に伴い外科医が術後全身管理や病理診断に携わる機会は著減しているが、移植医療に携わるためには自身のスキルアップとともに必要となる技巧を予め想定した上で日常修練に携わる必要がある。本セッションでは、自身が携わった次世代継承のためのプロセスについて述べる。
