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院内ドナーコーディネーター教育について兵庫県の取り組み
杉江 英理子今村 友紀木下 直彦
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2024 年 59 巻 Supplement 号 p. s242_2

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抄録

兵庫県における脳死下臓器提供数は全国的にみても多く、2023年では10件の提供があった。県内の傾向としては、臓器提供の経験が複数ある施設の他に、初めて提供を経験する施設も増加している。同時に、入院時の問診票で臓器提供の意思表示を確認する施設も増加している。こういった背景からか、兵庫県内の院内コーディネーターは現在220名ほどの登録がある。職種内訳は看護師が最も多く、次いで、医師、事務、その他(検査技師、ソーシャルワーカ等)である。そのため集中治療部門の医師・看護師だけではなく、手術室看護師や検査技師、事務からも「専門性に特化した研修をしてほしい」といった声が多く寄せられていた。そのため、2023年度は、例年実施している院内ドナーコーディネーター向けの全体研修会(2回/年)、医師向けの研修会(1回/年)に加え、終末期ケアに焦点をあてELNEC-Jクリティカルケア看護師教育プログラムを開催した。2024年度は、より具体的かつ専門的な研修を行うことを目的に、全体研修を取りやめ、各職種の専門性に特化した研修会(看護師、医師、事務、検査技師向け)、症例検討会(2回/年)、初任者向け研修会(1回/年)、手術室でシミュレーション研修を企画した。 実践に即した形の研修企画をすることで、院内ドナーコーディネーターのリアルな声をキャッチし、臨床ですぐに使える知識・技術を提供できると考えている

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