移植
Online ISSN : 2188-0034
Print ISSN : 0578-7947
ISSN-L : 0578-7947
当科における膵移植の現況
木下 綾華足立 智彦今村 一歩山下 万平濱田 隆志松島 肇原 貴信曽山 明彦江口 晋
著者情報
ジャーナル フリー

2024 年 59 巻 Supplement 号 p. s341_1

詳細
抄録

はじめに:当院は2016年10月に膵臓移植実施施設に認定され、これまで8例の膵腎同時移植を施行した。膵移植成績ならびに合併症について検討する。患者背景・成績:男性5例女性3例、年齢:46±7歳/ HbA1c: 7.6±0.9%/ 糖尿病罹患歴: 25±8年/ 透析期間: 20±9ヶ月/ 脳死待機期間: 230±188日であった。移植後膵グラフト生着率87.5%、腎グラフト生着率100%。血栓症により膵グラフトロスに至った1例を除いて7例でインスリン注射からの離脱でき、全8例で透析から離脱している。いずれの症例も術式は膵腎同時移植であり、膵液は回腸にRoux-en Y吻合を用いた腸管ドレナージとした。合併症: 4例にグラフト十二指腸関連合併症を認めた。うち2例はグラフト十二指腸排出遅延の診断で、経肛門的ダブルバルーン内視鏡を用いた減圧チューブ挿入にて改善した。もう2例は排出不全に対する減圧に加え、サイトメガロウイルス感染症を伴い抗ウイルス療法を要した。うち1例はグラフト十二指腸穿孔をきたし、グラフト十二指腸切除術・膵回腸再建を施行した。結語:グラフト十二指腸関連合併症に対しても内視鏡的治療やグラフト十二指腸切除術にて対応でき、膵グラフトを温存できている。今後も症例を蓄積し、成績改善に努めたい。

著者関連情報

この記事はクリエイティブ・コモンズ [表示 - 非営利 - 改変禁止 4.0 国際]ライセンスの下に提供されています。
https://creativecommons.org/licenses/by-nc-nd/4.0/deed.ja
前の記事 次の記事
feedback
Top