移植
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生体腎移植を施行した多発性嚢胞腎患者における固有腎体積の推移と固有腎摘の必要性の検討
能見 勇人高橋 信滋木下 将宏岡部 知太花盛 敬輝藤原 裕也吉川 勇希松永 知久前之園 良一中森 啓太辻野 拓也平野 一上原 博史稲元 輝生東 治人
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2024 年 59 巻 Supplement 号 p. s362_2

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抄録

我々の施設では、2017年から2023年6年間に、多発性嚢胞腎を原疾患とする5例において生体腎移植を施行した。全例男性で、腎移植時の年齢の平均50.4歳、移植後の経過期間は15~81ヶ月であった。生体腎移植に先行し、片側嚢胞腎の全摘除術を5例中2例に施行した。腎移植後の経過では、いずれの症例においても、個有嚢胞腎の体積の比較的顕著な縮小を認めた。腎移植による多発嚢胞腎における腎体積の縮小効果については複数報告されており既知の事実であるが、これらを再確認した。我々の施設の症例を紹介するとともに、腎移植に先行する固有腎の摘除の適応について検討したい。

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