抄録
アワ (Setaria italica L. BEAUV.) の2品種, Bogra-1とTitasを用い, 1989年と1990年の乾季に生育段階を調査した.12の形態的に顕著に異なる生育段階, すなわち萌芽期・3葉期・5葉期・冠根分化期 (CRI) ・分げつ最盛期 (MT) ・穂原基分化期 (PPI) ・止葉期・穂ばらみ期・出穂期・乳熟期・糊熟期・生理的成熟期が認められた.Bogra-1はTitasに較べ, 1989年には11日, 1990年には8日, 生理成熟期に至る日数が長かった.両年とも, Bogra-1では出穂期に, TitasではPPIに, 成長速度が最大となった.葉面積は両品種ともPPIにあたる萌芽後41日目に最大となった.Bogra-1は, Titasよりも高い収量を示した.