熱帯農業
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インド型水稲の不稔性について
第2報窒素の供給と欠除の時期ガインド型水稲の不稔性に及ぼす影響
太田 保夫山田 登
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1965 年 9 巻 2 号 p. 76-79

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抄録
1959年セイロンにおいて耐肥性の異なる2品種を供試し, 水耕栽培法により生育期間中に窒素を供給または欠除する区を設け, 窒素の供給時期と期間がインド型水稲の不稔性に及ぼす影響について実験を行なつた.
その結果, 耐肥性の低いMurungakayna-302は窒素の供給を出穂前5週間で中止した区が最も収量が高く, そのあとまで窒素を供給した場合はきわめて高い不稔性を示し, 穂重も減少した.また初期に窒素欠乏状態におき, 栄養生長期後半から生殖生長期にかけて窒素を供給すると100%近い不稔性を示した.一方耐肥性の高いH-4は出穂期までつづけて窒素を供給したり, あるいは栄養生長期の終期より窒素供給を始めるとやはり不稔性は高まるが, その程度はMurungakayan-302に較べてはるかに軽い.この実験で用いた水耕液の濃度は, わが国の水稲に対して一般に用いられているものよりやや低い濃度であるにもかかわらずこのような高い不稔性を示すことより, インド型水稲の窒素に対する最適濃度は, 品種によりかなり差があるが, 日本型水稲より低いことを示している.またインド型水稲の生殖生長期の窒素追肥はその量の多少が不稔性に強く影響することが考えられる.
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© 日本熱帯農業学会
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