抄録
加熱式タバコは紙巻タバコと同様に健康に有害であり、受動喫煙による影響も報告されている。しかし、その健康リスクは十分に認識されておらず、医療従事者や薬学生の間にも誤解がみられる。2022年に改訂された薬学教育モデル・コア・カリキュラムでは、「禁煙指導」が初めて明記され、薬学教育における禁煙支援教育の充実が求められている。本稿の目的は、近年の薬剤師国家試験における禁煙支援関連の出題傾向、実務実習前の事前学習における教育実践、さらに他の医療職や国外事例との比較を通じて、薬学教育における加熱式タバコを含む禁煙支援の現状を整理することである。加えて、実務実習における禁煙支援の実態から教育と臨床現場との乖離を明らかにし、今後の課題について展望する。