交通工学論文集
Online ISSN : 2187-2929
ISSN-L : 2187-2929
特集号A(研究論文)
自動運転車両の速度制御を考慮した系統信号制御に関する考察
梅村 悠生和田 健太郎
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2024 年 10 巻 1 号 p. A_10-A_17

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抄録

本研究は,一般車両と自動運転車両 (AV: Automated Vehicle) が混入する系統信号制御された路線において,AV が車群を先導し,停止を回避する走行(速度制御)を行う状況をモデル化する.そして,信号パラメータと AV の普及率によって,遅れ・停止回数・CO2 排出量がどのように変化するのかを分析する.その結果,(i) AV の速度制御区間を適切に設定することにより,遅れを変化させることなく停止および CO2 排出量を減少させることができること,(ii) サイクル長が比較的小さく,かつ,停止の観点から不利なオフセットのときに,CO2 排出量を大きく減少させることができること,(iii) したがって,AV の速度制御の効果を最大にするためには,サイクル長を小さくするのが望ましいことが分かった.

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© 2024 一般社団法人 交通工学研究会
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