ラウンドアバウトを構成する要素のうち中央島は、マウンドや植栽等のランドスケープ設計を導入することにより、交通安全および景観を向上させると考えられている。一方、国内では中央島のランドスケープ設計に関する詳細な規定はみられない。また、ランドスケープ設計と認知や運転挙動との関係に着目し、定量的に検証した研究は少なく、その関係は必ずしも明らかでない。本研究では、交通安全および景観を向上させる中央島のランドスケープ設計を検討するため、実車走行実験によりマウンドの効果を明らかにすることを目的とした。その結果、中央島径12mでマウンドの高さが0.4mと1.2mの場合、環道流入時の運転者の視線挙動を適切な方向へ誘導することができ、交通安全や走りやすさに関する運転者の主観評価も高くなることが確認された。