交通工学論文集
Online ISSN : 2187-2929
ISSN-L : 2187-2929
特集号B(実務論文)
ワイヤロープ設置区間の新たな接触事故対策が交通挙動に与える影響分析
小野 ひかり柿元 祐史松戸 努浜岡 秀勝
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2024 年 10 巻 3 号 p. B_1-B_7

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抄録

高速道路の暫定二車線区間では、ワイヤロープの設置により対向車線への飛び出し事故が激減し、重大事故の抑制に極めて高い効果を発揮している。一方で、ワイヤロープへの接触事故により復旧や修繕のための交通規制時間が増加するなど、新たな問題が発生している。本研究では、事故特性を分析した上で、ワイヤロープへの接触事故の抑制に向けた新たな対策を提案し、その効果を検証することを目的とする。具体的には秋田自動車道をフィールドとして、走行位置を明示させる「車線中央ドットライン」および「立体路面表示」を設置し、アンケート調査やビデオ調査により利用者意識や車両走行位置の変化を把握した。その結果、新たな対策を実施することによって、車線中央へ誘導する効果やドライバーの漫然運転を防止する効果が発現することを明らかにした。

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© 2024 一般社団法人 交通工学研究会
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