抄録
高速道路 IC は出入制限のある高速道路空間への唯一のアクセスポイントであり,高速道路の機能を決定付ける最重要ファクターの一つである.高速道路建設史のなかでは利便性向上策の一環として,全国的に多くの追加 IC 整備がなされ,今後も既存ストックの更なる有効活用が求められるなか,スマート IC を含めた多くの追加 IC 整備が計画されている.本研究は,今後の効率的な追加 IC 整備への実務的示唆を得ることを目的とし,路線毎に IC 間隔の時代変遷について種々の社会経済条件の差異を考慮し,簡易な理論的基準化手法を用いて分析した.結果,既存の IC が基本的には概ね一貫した考え方により整備されてきたものと考えられることが明らかとな った.その上で IC 間隔の路線的特性を考察し,路線の供用当初かつ今日に至る種々の追加 IC 整備制度の特性を明らかにした.