2018 年 4 巻 1 号 p. A_196-A_205
都市間高速道路を対象とした休憩行動モデルの構築を目的に,ETC2.0 プローブデータと休憩施設属性データを用いて,高速道路トリップ中の休憩施設選択行動モデルと滞在時間モデルを構築するものである。まず休憩行動に影響すると想定される休憩施設規模や店舗種別の属性について主成分分析を行い,3 成分で特徴付けられることを示した。次に,休憩施設到達時の行動を「通過/立寄」の 2 肢選択問題として,トリップ文脈情報と施設属性の特徴量を説明変数とした非集計ロジットモデルで尤度比の高い良好なパラメータを推定した。その際,時間帯ダミーはモデル構造を歪めるなど,モデルの精度を低下させる要因を考察した。また,滞在時間が食事施設有無と時間帯に影響されることを示し,それらを考慮した滞在時間モデルを複合ガンマ分布として構築した。