2019 年 5 巻 2 号 p. B_34-B_41
豪雪地帯,特別豪雪地帯のような降積雪が著しい地域をはじめとし,近年は降積雪による交通環境の悪化が大きな社会問題となるケースが頻発している.本研究は冬期交通確保の一助として,一般的に交通渋滞の主原因となる信号交差点の冬期交通処理能力に着目し,冬期路面状態や道路種別(除雪水準)ごとの信号交差点交通容量の変化について分析した結果を報告するものである.対象として特別豪雪地帯である新潟県長岡市を選定した. 冬期積雪時の信号交差点交通容量は,乾燥路面に対して概ね 2 割以上の低下が生じており,路面状態により大きく変動する事,消融雪施設設置区間においても容量低下が生じている事を確認した.また,交通容量の低下率は,同様の路面状態であれば道路種別(除雪水準)による差異は軽微であった.