2023 年 9 巻 4 号 p. A_94-A_102
本研究では,信号交差点右折時のドライバーによる横断歩行者目視タイミングに着目し,VR ドライビングシュミレーターを用いて横断歩行者に対するドライバーの衝突回避行動を分析した.早期に歩行者目視を行うと歩行者との衝突可能性を低減でき,右折時に認知すべき対象が増えると歩行者目視が遅れることがわかった.また,目視計測の結果からドライバーと歩行者の衝突可能性を評価する安全度を提案し,実験によって衝突可能性の評価指標としての有効性が示された.信頼性の高い指標とするためには安全度に加え到達時間差を考慮するべきとなった.歩行者との衝突を防止するため右折時のドライバーに対する情報提示タイミングとその内容について考察し,ドライバーの歩行者目視タイミングに応じて提示する情報を変えるべきであると示唆できた.