主催: 一般社団法人 交通工学研究会
会議名: 第45回交通工学研究発表会
回次: 45
開催地: 日本大学(東京都)・オンライン同時配信
開催日: 2025/08/06 - 2025/08/08
p. 466-474
無信号横断歩道の安全環境向上を図るには電柱や支柱などのドライバーが横断待機者を視認することを阻む視認阻害物の設置位置の安全基準が必要であるが、明確な設置位置の基準に関する規定は未だなされていない。そこで本研究ではVR(Virtual Reality)を用いて、無信号横断歩道を設置した道路を自動車で走行する実験を行った。無信号横断歩道周辺の歩道に設置されている視認阻害物の設置位置と自動車の走行位置を変化させることで、視認阻害物の設置位置とドライバーが横断待機者を視認する距離との関係を明らかにした。その結果、周辺条件やドライバーの個体差に左右されない視認阻害物の設置位置は、車両進行方向前方の横断歩道の縁石の端から30m手前でドライバーが横断待機者の全身が見える視認阻害物の設置位置(始点設置位置)から3m離れた位置であることが分かった。