主催: 一般社団法人 交通工学研究会
会議名: 第45回交通工学研究発表会
回次: 45
開催地: 日本大学(東京都)・オンライン同時配信
開催日: 2025/08/06 - 2025/08/08
p. 703-710
本研究では,名古屋高速道路 3 号大高線上りの事故多発区間を対象として,事故リスク情報提供の社会実験を行い,情報提供効果を分析する.対象区間の車両相互事故の発生頻度が負の二項分布に従うと仮定してそれをモデル化し,事故リスク関数を推定した.さらに,交通量や路面状態等に関するリアルタイム情報から事故リスクを推定し,事故多発区間の上流に設置した簡易情報板から事故リスクに関する情報提供を行った.情報提供時の速度やその分散の変化を分析し,事故リスク情報の提供によって速度が上昇し速度の分散が低下する傾向がみられることを確認した.また,名古屋高速道路大高線の利用者を対象とした Web アンケート調査を実施し,事故リスク情報の提供によって安全に配慮した運転を行うドライバーが増加することを示した.