主催: 一般社団法人 交通工学研究会
会議名: 第45回交通工学研究発表会
回次: 45
開催地: 日本大学(東京都)・オンライン同時配信
開催日: 2025/08/06 - 2025/08/08
p. 711-718
高速道路利用者に渋滞予測情報を事前に提供して交通需要を分散させるため、1 日以上先の長期的な渋滞予測が求められる。しかし、渋滞実績とカレンダー情報に基づく従来の経験的な予測手法は、天候や突発的な行楽需要などの外部要因を考慮することが困難である。そこで本研究は、経路検索履歴データを用いて高速道路上での長期的な渋滞予測の精度を向上させる新たな手法を提案する。経路検索履歴データは、将来の移動に備えて検索を行う人々の潜在的な交通需要を反映すると考えられる。本手法は、経路検索履歴を時空間的な数値データに変換し、時系列交通データとともに深層学習モデルに組み込む。関越自動車道の実データを用いた評価実験の結果、本手法が翌日の交通量および速度の予測精度を改善し、特に交通需要が集中するお盆期間の予測に大きく貢献することが示された。