抄録
本研究では、都心部での電動キックボードシェアリング導入に関する政策決定の一助とするため、国内での実証実験期間が長く、導入台数が比較的多い東京都区部(渋谷区、港区、目黒区)の住民と来訪者(n=1500)を対象に、電動キックボードシェアリング利用経験者と未経験者の比較を行うべく WEB アンケート調査を行った。その結果、利用経験者は、若年層、高学歴、高収入、電動キックボードシェアリングの実証実験が盛んな地域に居住しており、自転車や自動車を多く利用する傾向が示された。また利用経験者は未経験者よりも、電動キックボードと類似する交通手段である「自転車」のルール認知度が低く、リスクを好む傾向にあることが示された。