抄録
新規高速道路の開通による整備効果は様々であるが、道路整備による沿線居住者等の誘発需要を分析した事例は少ない。本研究では、2018 年 6 月に開通した外環道千葉県区間の沿線居住者等を対象に、開通前後の OD パターンの変化を分析し、道路整備に伴う誘発需要の有無を把握することを目的とする。分析では、長期間蓄積されている ETC データを適切に処理することで、分析対象の母集団を的確に設定し、開通前後での OD パターンの変化を明らかにした。分析の結果、沿線居住者等の高速道路利用トリップは増加し、沿線エリアの内外・外々トリップも増加したことが確認された。以上より、沿線から遠方への来訪頻度が増え、訪問先での周遊も増加したことが想定され、道路整備により、一般道からの交通転換の他、OD パターンが変化する等の可能性が高いこと示した。