日本の交通事故死者数は、令和 4 年には 2,610 人と過去最少の人数を記録しているが、今後も交通事故死者数や交通事故件数の削減に向けた取り組みを行うことが必要である。本研究では生活道路の交差点を対象に、交通事故の実態と道路構造・交通規制に関する要因との関係を分析することで、生活道路の交差点における交通事故の発生特性を明らかにすることを目的とした。その結果として、自動車対自転車の事故が多く発生する交差点は、①側方余裕距離が 2m 以下、②見通し距離が 2m 以下、③自転車側の道路が自動車の一方通行と逆方向の規制で自動車の流入がない、④自転車が自動車から見て右側から進入する、の 4 つの特徴を備えていること,自動車対歩行者の事故についても、通学路の経路上に危険と判定され、対策がなされていない交差部が存在すること等を明らかにした。