主催: 一般社団法人 交通工学研究会
会議名: 第43回交通工学研究発表会
回次: 43
開催地: 日本大学(東京都)・オンライン同時配信
開催日: 2023/08/08 - 2023/08/09
p. 63-67
生活道路の安全対策として、ある区域一帯に最高速度 30km/h の速度規制を実施する「ゾーン 30」が積極的に設置されている。このゾーン 30 は、域内の通過交通を抑制する効果や、車両の走行速度を低下させる効果があり、この結果事故リスクを低減することが多くの研究で示されている。一方で、事故リスクへの影響については、効果の時間的変化など知られていないことも多い。本稿では、この効果を分析するため、ゾーン 30 の位置データを用いて事故と紐づけを行い、事故の発生日とゾーンの設置日を比較できるようにすることによって、ゾーン設置前後における事故件数の詳細な変化を示した。その結果、ゾーン 30 は特に重傷・死亡事故の抑制に強い効果があること、またその効果は規制開始直後が最も強く、徐々に低減していくことが明らかになった。