交通工学研究発表会論文集
Online ISSN : 2758-3635
第44回交通工学研究発表会
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第 44 回 交通工学研究発表会
AR 実験による視覚誘導性自己運動感覚が歩行行動に及ぼす影響の分析
塩見 康博工藤 唯楓
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p. 325-332

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抄録

高速道路の渋滞対策の 1 つである走光型視線誘導灯は、ドライバーの視覚誘導性自己運動感覚(ベクション)に作用することで運転挙動の変容を引き起こすと解釈されることがある。しかしながら、運転行動はもとより、ベクション認知が人間の行動に及ぼす影響に関しては明らかではない。そこで、本研究では人間の基本的な行動である歩行に着目し、ベクションが発生し得る条件を複数設定した環境で歩行実験を行い、ベクションと歩行速度の関係について分析を行った。その結果、i) ベクション誘発オブジェクトに対する追従意識の強さが歩行速度の認知に影響すること、ii) オブジェクトの移動速度が、自身の歩行速度よりやや高い速度で並進する場合に歩行速度が上昇すること、が明らかになった。

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© 一般社団法人 交通工学研究会
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