主催: 一般社団法人 交通工学研究会
会議名: 第44回交通工学研究発表会
回次: 44
開催地: 日本大学(東京都)・オンライン同時配信
開催日: 2024/08/07 - 2024/08/08
p. 443-449
本研究は、駐車場出入口における入出庫車両と歩行者・自転車の錯綜状況を調査し、危険事象の発生状況について定量的に把握した。その結果、都心部に設置された出入口では歩行者交通量が多いために歩行者より先に入出庫を行うような錯綜事象が多く発生していることが示された。また、都心部・郊外部ともに、右折入庫の際には左折入庫と比較し、通過時間差の短い比較的危険な錯綜事象が多く発生していることが明らかになった。加えて歩行者よりも先に入出庫を行うような錯綜事象では、歩行者・自転車の通過を待って入出庫を行う錯綜事象よりも通過時間差が短くなる傾向が示された。以上から、単に非幹線道路に出入口を集約するだけでなく、実際の歩行者交通量を勘案し、できる限り歩行者交通量の少ない箇所に設置することが望ましいと考えられる。