上り勾配におけるドライバーの無意識の速度低下に起因する渋滞対策として、首都高速道路においては、速度回復誘導灯(エスコートライト)の設置や、速度回復を促す看板(1枚1文字の丸型看板を連続設置してメッセージを伝えるタイプ)の設置等の対策を実施してきており、これらの対策については既存研究で交通流率の上昇や効果の高かった車種等、対策効果が報告されているところである。中央環状線(内回り)の千住新橋付近では、2016 年にエスコートライトを設置したが、維持管理工事の支障物となったために撤去し、2023 年に代替として速度回復を促す看板を設置したところである。そこで本稿では、当該箇所の事例を取り上げ、両対策の効果について比較検証した結果を報告する。