交通工学研究発表会論文集
Online ISSN : 2758-3635
第44回交通工学研究発表会
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第 44 回 交通工学研究発表会
探索範囲を明示した介在機会モデルの提案と商圏分析への応用可能性
内田 瑞生杉本 達哉高森 秀司
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p. 590-596

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抄録

本研究では、近年、生活サービス施設の持続可能性評価に用いられる商圏分析モデルに着目する。今後、持続可能な社会を形成するうえでは、地域公共交通と連携したまちづくりが重要とされる。そのため、商圏分析においても施設利用者の交通行動における意思決定過程を把握することが求められる。そこで、本研究では、交通行動における二段階の意思決定過程、すなわち複数の目的地候補を含む地域を選択したのち目的地を選択するという過程を明示した介在機会モデルを提案する。パーソントリップ調査データの現況再現性に基づく精度検証の結果、提案手法は、重力モデルや介在機会モデルと比べて高い現況再現性が得られることが明らかとなった。さらに、提案手法を商圏分析において重要となる潜在的な施設利用者の推計に活用できる可能性があることを示した。

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© 一般社団法人 交通工学研究会
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