本研究の目的は,夫の海外赴任に伴う日本人女性配偶者264名の職業性簡易ストレス調査表によるストレス反応得点低減の関連要因およびその階層構造を明らかにすることである.2016~2018年にWebと質問紙による調査を実施した.分析には,ストレス反応得点のカットオフ値77点で非高値群と高値群に2値変換したロジスティック回帰分析,重回帰分析,CHAID分析を用いた.ストレス反応得点の非高値群には「身近な相談者」,相対的な低減にはこれに加えて「気軽に声かけてくれる人」「買い物・外出がしやすい」が関連していた.CHAID分析によりこれら3つの要因が揃っていた配偶者グループでは,ストレス反応得点が他のグループ(M≧57.1)と比較して最も低かった(M=50.2).ピア・サポートの重要性が示唆され,産業保健スタッフはその有効性を伝えるとともに,配偶者同士のコミュニケーション力を高める支援が求められる.