脳卒中
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原著
心房細動による心原性脳塞栓症患者の左室拡張障害に関する検討
芝崎 謙作涌谷 陽介髙尾 芳樹
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2020 年 42 巻 5 号 p. 383-388

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抄録

要旨:心房細動(AF)患者において経胸壁心臓超音波(TTE)での左室拡張機能の評価は,心房収縮波の欠如により困難である.本研究の目的は,発症7 日以内のAF による心原性脳塞栓症患者31 例の左室拡張機能を検討することである.始めに,TTE 時に洞調律であった発作性AF 患者の左室拡張障害(left ventricular diastolic dysfunction: LVDD)の頻度と重症度を調べた.LVDD は11 例(100%)にみられ,中等度以上は8 例(82%)であった.次に,発作性AF と持続性AF の2 群に分け,背景因子を比較した.LVDD のパラメーターであるE/e′ に差はなく,多変量解析の結果左房容積係数のみが持続性AF の独立した関連因子であった.AF による心原性脳塞栓症患者は,中等度以上のLVDD を有する.

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© 2020 日本脳卒中学会
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