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大人 正人, 石川 晃司郎, 中村 茂和, 川口 知己, 髙栁 海, 吉澤 勇輝, 山本 拓, 立松 寛人, 若林 健一, 寺田 幸市, 若 ...
論文ID: 11416
発行日: 2026年
[早期公開] 公開日: 2026/09/03
ジャーナル
オープンアクセス
早期公開
71歳,女性.突然の頭痛を主訴に搬送され,CTで両側シルビウス裂および半球間裂を中心としたくも膜下出血を認めた.脳血管撮影では右前大脳動脈A2部から起始するHeubner反回動脈(recurrent artery of Heubner: RAH)分岐部に小型囊状動脈瘤を認めた.また,前交通動脈の破格と左前大脳動脈の石灰化を伴う高度な蛇行を認めた.発症当日に開頭クリッピング術を施行した.術中破裂を来したが出血制御を行い,ネッククリッピングを完遂した.手術による新規の脳梗塞は認めなかったものの,第21病日に遅発性脳血管攣縮による多発脳梗塞を生じ,第64病日にmRS 5で回復期施設へ転院となった.稀少なRAH分岐部動脈瘤に対する再破裂予防治療法の選択や,本症例の動脈瘤形成機序について文献的考察を加えて報告する.
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渡瀬 晴人
論文ID: 11418
発行日: 2026年
[早期公開] 公開日: 2026/08/24
ジャーナル
オープンアクセス
早期公開
症例は一過性の左同名半盲で発症し,頭部MRI検査で右側大脳半球および右側小脳に散在する多発性急性期脳梗塞を認めた.梗塞巣の分布から塞栓性機序が示唆され,心原性塞栓や近位大血管原性塞栓症の可能性を考慮し,発症3日目に通常の心臓超音波検査に加えて胸骨上窩アプローチによる血管超音波検査を施行したところ,腕頭動脈起始部に可動性の高輝度腫瘤を認めた.頸部血管造影CT検査では近位大血管の壁に有意な狭窄や閉塞はみられなかった.外科的治療は適応外となったため,抗血小板薬による保存的治療を行った.腫瘤像は発症24日目には消失した.本症例ではルーチンの心エコーおよび頸動脈エコーで明らかな塞栓源を認めなかったが,胸骨上窩アプローチにおけるプローブ操作や周波数選択の工夫により,近位大血管病変を非侵襲的に描出し得た点が特徴的であった.
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成瀨 瑠美, 廣田 創紀, 田中 章喜, 山下 桂, 森川 遼, 畑中 麻衣, 鈴木 淳一郎, 中井 紀嘉, 伊藤 泰広
論文ID: 11395
発行日: 2026年
[早期公開] 公開日: 2026/08/14
ジャーナル
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早期公開
【背景および目的】虚血性脳血管障害治療後の再入院は,患者,家族の負担となる.当院症例の再入院原因と特徴を検討した.【方法】2018年1月~2022年12月に当院で急性期治療を行った1,875例中,死亡43例を除く1,832例を対象に,退院後90日以内の再入院を後ろ向きに調査し,13年前と比較した.【結果】再入院は195例(10.6%)で,虚血性脳血管障害再発47例(24.1%),予定外再入院79例(40.5%),予定再入院69例(35.4%)で,各再入院率は2.6%,4.3%,3.8%だった.再発時transient ischemic attack(TIA)を除く42例中32例(76.2%)が同一病型で再発し,40例(85.1%)が60日以内だった.予定外,予定再入院の最多理由は感染症,心房細動アブレーションだった.再入院率と脳梗塞再発による再入院率は前回調査と同等だった.【結論】脳梗塞再発は重要な再入院要因であり,地域での二次予防が必要である.
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中村 大和, 眞木 崇州, 吉田 英史, 勝山 祐輔, 金 剛, 松本 理器, 原田 清
論文ID: 11410
発行日: 2026年
[早期公開] 公開日: 2026/08/14
ジャーナル
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早期公開
47歳男性.突然発症の後頭部痛,右上下肢の脱力,右顔面の発汗低下を主訴に紹介受診した.頸髄MRIでは環椎レベルの頸髄右側索を中心にT2強調画像およびDWIで高信号を示す病変を認めた.さらにBlack-blood法にて右椎骨動脈V3に血管壁高信号を認め,右椎骨動脈解離による頸髄梗塞と診断した.本症例の症候は,頸髄に特異的な血管解剖や神経解剖を反映したものであり,それらの十分な理解が適切な検査および診断に重要であることを示唆する症例であると考えられる.
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鈴木 皓介, 角 華織, 増田 曜章, 高島 英史, 島田 隆一, 稲益 郁, 中道 淳仁, 竹丸 誠, 浅山 良樹, 木村 成志
論文ID: 11402
発行日: 2026年
[早期公開] 公開日: 2026/08/06
ジャーナル
オープンアクセス
早期公開
症例は46歳女性.X−8年,遺伝性出血性末梢血管拡張症(hereditary hemorrhagic telangiectasia: HHT)と診断され,多発肺動静脈瘻(pulmonary arteriovenous malformation: PAVM)に対してコイル塞栓術を施行された.X年,右上肢の失調と構音障害を発症し,頭部MRIで右小脳梗塞を認め入院となった.定期的な胸部CTではPAVMの変化を捉えられなかったが,肺動脈造影検査により,塞栓後のPAVMの内部コイル密度の低下および再開通が確認された.深部静脈血栓を示唆する明らかな所見は認めず,PAVM瘻内で形成された血栓の関与が疑われたため,再塞栓術および抗血小板療法を行った.HHTに合併するPAVMでは,塞栓術後に長期間を経て再開通を来すことがあり,神経合併症の新規出現時には,必要に応じて肺動脈造影検査を検討することが重要である.
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臼井 耕太郎, 日下部 翠, 松谷 崇平, 馬渡 千聡, 三枝 信大郎, 古澤 絵美, 細井 裕美, 峯村 和哉, 岩見 朋美, 白井 恭吾 ...
論文ID: 11390
発行日: 2026年
[早期公開] 公開日: 2026/07/28
ジャーナル
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早期公開
【背景および目的】急性期脳底動脈閉塞(basilar artery occlusion: BAO)に対する機械的血栓回収療法(mechanical thrombectomy: MT)の有効性が示されつつあるが,80歳以上の高齢者に関する報告は少ない.本研究では高齢者BAOに対するMTの有効性を検討した.【方法】2022年1月~2025年9月にBAOに対しMTを施行した25例を,80歳以上群(9例)と80歳未満群(16例)に分け,背景因子,転帰および安全性を後方視的に比較した.主要評価項目は90日後modified Ranking Scale(mRS) ≤3とした.【結果】80歳以上群では心房細動,心原性脳塞栓症,distal BAOが多かった.転帰に有意差はなかったが,44.4%がmRS改善し,22.2%が自宅退院可能であった.全頭蓋内出血は多かったが,症候性頭蓋内出血は認めず,90日後死亡率は33.3%であった.【結論】BAOにおいて80歳以上でもMTにより一定の機能改善を得られ,安全性も許容範囲内であるため,MTを検討する必要がある.
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岩元 佳奈, 濵田 祐樹, 佐藤 健朗, 土持 友香, 藤崎 あこ, 川畑 裕太郎, 髙口 剛, 松岡 秀樹
論文ID: 11399
発行日: 2026年
[早期公開] 公開日: 2026/07/28
ジャーナル
オープンアクセス
早期公開
電子付録
75歳男性.左ICA狭窄による内科治療抵抗性の脳梗塞に対し,頚動脈ステント留置術(carotid artery stenting: CAS)を施行した.Distal protection deviceにFilterWire EZ(Boston Scientific, Natick, MA, USA)を使用し術中にfibrous capの断裂を認め,回収したフィルター内にdebrisを確認した.術後12時間で右上下肢運動麻痺,意識障害が出現した.広範囲梗塞や脳主幹動脈閉塞は認めなかった一方,123I-IMP-single photon emission computed tomographyで術側の取り込み低下とtranscranial color-coded flow imagingで術側のMCA血流低下を認めた.経時的に術側大脳半球の脳血流は改善しそれに伴い神経症状も改善した.プラーク由来成分の飛散による微小循環障害に起因する低灌流が鑑別として示唆された.
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原田 啓, 一ノ瀬 誠, 梶原 真仁, 山田 真吾, 岸本 俊輔, 高木 勝至, 福山 幸三
論文ID: 11394
発行日: 2026年
[早期公開] 公開日: 2026/07/08
ジャーナル
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早期公開
【背景および目的】A Randomized Trial of Unruptured Brain Arteriovenous Malformations試験後の脳動静脈奇形(brain arteriovenous malformation:bAVM)の層別化個別化治療の妥当性を検証した.【方法】2015~2022年に当院で管理した108例(非出血37,出血71)を対象に出血の有無とSpetzler-Martin Gradeで層別化し,追跡期間(中央値84カ月)の死亡と症候性脳卒中の年間イベント発生率を後方視的に解析した.【結果】78例(72.2%)に介入(手術,定位放射線,血管内治療)し,神経後遺症を伴う合併症は0%であった.年間イベント発生率は非出血群:Grade 1,2で0.9%,3で2.8%,4,5で4.3%,出血群:1,2で0%,3で3.8%,4,5で1.7%,各群内でGrade間の統計学的差はなかった(非出血群P=0.53,出血群P=0.21).【結論】低Gradeへの外科的切除,中高Gradeへの機能評価に基づく複合治療により各群で良好にイベントを抑制した.
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藤本 茂, 河野 浩之, 平野 照之, 高野 利実, 辻 哲也, 成田 善孝, 塩川 芳昭
論文ID: 11391
発行日: 2026年
[早期公開] 公開日: 2026/06/20
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早期公開
【背景および目的】がん合併脳梗塞は多様な病態を有している.本研究では,がん合併脳梗塞の診療実態を明らかにすることを目的とした.【方法】2023年6~8月に,一次脳卒中センター960施設を対象としたアンケート調査を実施した.2022年に入院した発症7日以内の脳卒中症例のうち,がん合併脳梗塞症例数,併存疾患,治療内容,転帰を収集した.【結果】173施設(18.0%)から回答を得た.脳梗塞39,582例中,がん合併は1,941例(4.9%)であった.30.8%に心房細動,29.5%に頭蓋内外主幹脳動脈狭窄・閉塞を認めた.急性期治療では未分画ヘパリンが33.7%と最も多く使用されていたが,退院時には11.3%に減少した.【結論】がん合併脳梗塞では,心房細動や主幹脳動脈病変の合併が少なくない.急性期には未分画ヘパリンが最も高頻度に使用されるものの,退院後の継続率は低い.今後の治療指針の確立が求められる.
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大河内 康成, 福永 貴典, 松本 浩弥, 中島 滉一, 中村 元紀, 山田 修平, 村上 知義, 小林 真紀, 髙野 浩司, 豊田 真吾, ...
論文ID: 11387
発行日: 2026年
[早期公開] 公開日: 2026/06/12
ジャーナル
オープンアクセス
早期公開
右前頭葉脳溝に限局した出血源不明のSAHを契機に低von Willebrand因子(von Willebrand factor: VWF)血症が判明した一例を経験したので報告する.症例は44歳男性.突然の頭痛を自覚し受診.CTで右前頭葉に限局したSAHを認め,入院同日,および77日後に脳血管造影を施行したが出血源現は不明であった.第14病日に自宅退院となったが,退院2週間後に右半身の感覚異常を主訴に再受診となった.MRIで右前頭葉の前回と異なる箇所に新規のSAHを認めたため再度入院とした.同日に施行したDSAでも出血現は不明であった.3回の易出血性精査目的の血液検査にてVWF抗原定量,VWF活性の低下をいずれも認め,低VWF血症と診断した.出血現不明のくも膜下出血においてはDSAを繰り返し行うと同時に,易出血性を来す内科的疾患を鑑別の一つとして念頭に置くことが重要であると考えられた.
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齊藤 諒三, 赤坂 雅弘, 遠藤 広和, 園田 順彦
論文ID: 11377
発行日: 2026年
[早期公開] 公開日: 2026/06/03
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早期公開
症例は36歳男性,先行する頭痛があり,構音障害と右上肢麻痺を認めた.MRIで左基底核から放線冠にかけて脳梗塞を認め,DSAでの左MCA M1のstring signより左MCA解離と診断した.また,入院時に血小板増加を認め,骨髄生検の所見とJAK2遺伝子変異より本態性血小板血症(essential thrombocythemia: ET)と診断した.3カ月後に右MCA M1に狭窄病変が出現し,脳動脈解離を疑ったが確定診断には至らなかった.少数ながらETを背景として脳動脈解離もしくはin situで血栓形成を呈した報告があり,血小板凝集能亢進と血管内皮障害が脳動脈解離や血栓形成に関与し,JAK2遺伝子変異が病態を促進する可能性がある.ETによる虚血性脳卒中の多くは微小血栓に起因するが,本症例のように短期間のうちに複数の血管病変を来すことがある.本病態に関する知見は乏しく,症例の蓄積と病態の解明が望まれる.
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小島 光, 田伏 将尚, 莇 舜平, 峯 裕, 林 拓郎
論文ID: 11383
発行日: 2026年
[早期公開] 公開日: 2026/05/27
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早期公開
症例は,80歳女性.右ICA閉塞に対する機械的脳血栓回収術後,遅発性にくも膜下出血を来し,右ICA前壁に血豆状動脈瘤(blood blister-like aneurysm: BBA)の形成および急速増大を認めた.ステント併用コイル塞栓術を企図したが,手術前日に再出血し死亡転帰となった.本症例では吸引カテーテル誘導,もしくはステントリトリーバー牽引による血管内皮損傷がBBA形成に関与した可能性が示唆された.機械的脳血栓回収術後にBBAを形成した報告は渉猟しえた限り,自験例のみであった.本症例は脳血管内治療全般において,注意喚起を含んだ報告といえる.治療時のBBA形成リスクを念頭に置いたデバイス選択や血管愛護的操作の必要性は当然のこと,最終DSA画像の詳細な確認を行い,関連領域の血管壁異常に対する術後早期からの画像フォローによりBBA形成の有無を捉える必要がある.
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