2022 年 44 巻 2 号 p. 162-168
【緒言】両側中大脳動脈(MCA)の急性閉塞症は稀で,予後は悪い.両側MCA急性閉塞症に対し両側の血栓回収術を施行した症例を報告する.【症例】87歳,男性.初診時 JCS II-10,重度左片麻痺,NIHSS 29点で,MRAで右内頚動脈と右MCAの閉塞を認めたが,左MCAは開通していた.アルテプラーゼ静注療法後,突然に昏睡,四肢麻痺となり,呼吸状態が悪化した.血管撮影で両側MCA閉塞を認め,左右両側で順に機械的血栓回収術を行い,完全再開通が得られた.救命し得たが,全介助で転院となった.【結語】両側MCA閉塞症に対し機械的血栓回収術が有用な可能性がある.