脳卒中
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くも膜下出血急性期患者における stress index の検討
伊藤 清佳深尾 繁治野々山 裕藤田 智昭辻 篤司野崎 和彦木戸岡 実
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論文ID: 10814

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抄録

要旨:【背景および目的】くも膜下出血(SAH)急性期の病態はカテコラミン血中濃度(CA)の推移と関連があり,CAと血糖値(Glu)を血清K値(K)で除した値である stress index(SI)は相関する.本研究はSIとSAH重症度や転帰との関連を解析することを目的とした.【方法】4年間に2施設で治療したSAHを対象とし,重症度と転帰別に各々2群に分け,搬入時の生化学因子(K,Glu)を診療録より収集し,各群間,およびGrade(G)Vでの生化学因子の解析を行った.【結果】対象症例122例について,重症群(66例),転帰不良群(62例)は,それぞれ軽症群(56例),転帰良好群(60例)に比べ,GluとSIが有意に高値だった(いずれもp<0.01).GVではSI 56.00以下で転帰良好例を抽出することが可能だった.【結論】SIがSAH急性期における簡便な予後予測因子となる可能性が示唆された.

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© 2020 日本脳卒中学会
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