脳卒中
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頚部血管造影動態撮影で診断し得たbow hunter症候群の1例
田原 奈生 林 健太郎金井 由貴枝加藤 芳恵安部 哲史三瀧 真悟長井 篤
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論文ID: 10974

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抄録

症例は71歳女性.後頚部に一過性に疼痛が出現した.その翌日,自家用車運転中に頭部を右に回旋した際,複視と悪心を自覚した.左に回旋しても症状の出現はなかった.救急外来受診時には症状が持続したが,徐々に改善した.身体所見に特記所見はなかった.頭部MRI拡散強調像で両側小脳に梗塞巣を認めた.頭頚部CTA, 頭頚部MRAでは右椎骨動脈の低形成と蛇行を認めたが,明らかな異常は指摘できなかった.Bow hunter症候群を疑い,頭部を回旋し頚動脈エコーを行ったが,流速低下は認めなかった.左椎骨動脈造影動態撮影で第1頚椎–第2頚椎移行部で血流が途絶し,bow hunter症候群と診断した.臨床所見上,bow hunter症候群が疑われた場合には,血管造影動態撮影が有用である.

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