脳卒中
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中大脳動脈M2急性閉塞に対する脳血栓回収療法の治療成績の検討
前山 元 井戸 啓介原田 亜由美横溝 明史上床 武史溝上 泰一朗髙島 洋松本 健一
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ジャーナル オープンアクセス 早期公開

論文ID: 11155

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抄録

【背景および目的】中大脳動脈M2閉塞に対する脳血栓回収療法(MT)の有効性や安全性は確立されていない.M2急性閉塞におけるMTの治療成績を検討し,有効性と安全性を明らかにすることを目的とした.【方法】2014年3月から2022年1月の間に当院でM1あるいはM2閉塞と診断し,MTを行った症例を抽出した(M1:93例,M2:68例).M2閉塞におけるMTの有効性や安全性を検討した.【結果】M1群でTICI≥2bの再開通率が高く(90.3% vs 73.5%),治療3カ月後の転帰良好(mRS: 0–2)の割合は,両群共に有効再開通が得られた場合に高かった.M2群で頭蓋内出血率が高く(14% vs 38.2%),特にpass回数が多い症例や,1回でもstent retriever単体で手技を行った症例でSAHの発症率が高かった.【結論】M2においてもMTは有効だが,頭蓋内出血率が高く,治療における対策が求められる.

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© 2023 日本脳卒中学会

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