論文ID: 11180
【背景】脳卒中後てんかんには,治療薬選択基準がない.新規抗てんかん発作薬ペランパネルの長期治療効果を検討した.【対象・方法】2016年6月~2022年4月にペランパネル投与を開始した,脳卒中後てんかん28例の患者背景や投与量,併用薬剤,副作用,最長24カ月の発作消失率・忍容率を調査した.【結果】平均55.8歳(17~97歳),脳卒中病型は,出血性20人(71.4%),虚血性8人(28.6%).投与開始時の平均併用薬剤数は1.1剤,平均維持投与量は3.6 mgで3, 6, 12, 24カ月での発作消失は77%, 80%, 83%, 80%であった.忍容率は80%以上で,発作型別ではfocal to bilateral tonic-clonic seizuresの成績が良好であった.病因別や先行薬剤数で治療成績に差は認めない.【結語】ペランパネルは,脳卒中後てんかんに対し,長期的な治療効果と忍容性を示した.