論文ID: 11241
【背景および目的】リハビリテーション(以下,リハ)を受けている急性期脳卒中患者の併存症や,危険因子の正確な頻度を調査した報告はない.本研究は,リハを実施される急性期脳卒中患者の併存症や危険因子,リハ料の正確な頻度を調査することを目的とした.【方法】研究デザインは多機関共同症例集積研究とした.対象は,リハ適応ありと判断した急性期脳卒中患者453例とした.調査項目は,併存症などの臨床背景,実際に算定あるいは医師が臨床背景等から算定可能と判断したリハ料とした.【結果】急性期脳卒中患者は,保存期慢性腎臓病,低栄養,心房細動,フレイルの保有者が多く,後期高齢者ほど割合が高かった.また,廃用症候群や心大血管疾患リハ料が算定可能と判断された対象が多かった.【結論】リハを実施される急性期脳卒中患者は,複数の併存症や危険因子を高頻度に有しており,他疾患を考慮した複合リハの提供が必要である.