脳卒中
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左心耳閉鎖デバイス留置1年半後にデバイス関連血栓症による脳塞栓症を呈した1例
田中 将大佐藤 慎治佐竹 洸亮五十嵐 晃平本間 博小久保 安昭 園田 順彦
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ジャーナル オープンアクセス 早期公開

論文ID: 11248

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抄録

症例は73歳男性.非弁膜症性心房細動のためDOAC内服中,繰り返す消化管出血による貧血のため,経皮的左心耳閉鎖デバイスを留置した.留置後低用量DOACを投与し,留置後90日でClopidogrelへ変更した.デバイス留置後18カ月に左中大脳動脈領域塞栓性脳梗塞を発症した.デバイス関連血栓症を認めたため,DOACを再開し,1カ月後には消失した.CYP2C19遺伝子多型検査でCLP不応症と考えられ,デバイス関連血栓症のリスク因子である持続性心房細動,TIAや脳卒中の既往,左心耳径拡大も認めていた.本例のような高リスク症例では,デバイス留置後CYP2C19に基づいた抗血栓薬の選択を考慮すべきだと考えられる.

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