脳卒中
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コロナ禍における広島市の急性期脳梗塞の臨床的特徴と転帰—HARP study—
祢津 智久 青木 志郎石井 大造今村 栄次下村 怜溝上 達也山下 拓史原 直之松重 俊憲野村 栄一河野 智之廣常 信之越智 一秀仲 博満木下 直人富永 篤岐浦 禎展堀江 信貴丸山 博文
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ジャーナル オープンアクセス 早期公開

論文ID: 11265

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抄録

【背景および目的】多施設共同脳卒中レジストリを用いてコロナ禍における急性期脳梗塞患者の実態を明らかにする.【方法】2020年7月から2023年4月までの急性期脳梗塞4,111例を対象とした.2020年7月~2022年7月を流行期,COVID-19患者数が激増した2022年8月以降を蔓延期と定義し両群間での背景因子を比較した.【結果】蔓延期群(n=1,126)は流行期群(n=2,985)と比べて心房細動や慢性心不全の合併が有意に多かった(p=0.003, p=0.001).再開通療法施行率は両群間で差はなかった.発見から来院までの時間は蔓延期群で有意に延長していたが(p=0.024),来院から治療開始までの時間には差がなく,3カ月後転帰も差がなかった.【結論】蔓延期において心房細動や心不全合併の脳梗塞が増加し,再開通療法症例は発見から来院までの時間が有意に延長した.

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© 2024 日本脳卒中学会

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