論文ID: 11266
30歳女性.近医で左ICA瘤を発見され,精査目的に当院紹介.2つのwide neckな左ICA瘤を認め,フローダイバーター治療を行う方針となった.術前検査でaberrant right subclavian artery (ARSA)を認めた.フローダイバーター治療において長期の抗血小板療法が必要なため,transradial approach (TRA)を採用.治療はtriaxial systemで行い,予定通り動脈瘤を覆うようにICAにPipeline Flex with Shield technology (Medtronic, MN, USA)の留置に成功.穿刺部含めて合併症もなく,mRS 0で自宅退院.ARSAはTRAが困難で,経大腿動脈アプローチが選択されてきたが,カテーテルの誘導は十分に可能と考えられる.TRAはフローダイバーター治療において有効なアプローチで,ARSAをもつ患者においてもTRAを検討すべきである.