論文ID: 11391
【背景および目的】がん合併脳梗塞は多様な病態を有している.本研究では,がん合併脳梗塞の診療実態を明らかにすることを目的とした.【方法】2023年6~8月に,一次脳卒中センター960施設を対象としたアンケート調査を実施した.2022年に入院した発症7日以内の脳卒中症例のうち,がん合併脳梗塞症例数,併存疾患,治療内容,転帰を収集した.【結果】173施設(18.0%)から回答を得た.脳梗塞39,582例中,がん合併は1,941例(4.9%)であった.30.8%に心房細動,29.5%に頭蓋内外主幹脳動脈狭窄・閉塞を認めた.急性期治療では未分画ヘパリンが33.7%と最も多く使用されていたが,退院時には11.3%に減少した.【結論】がん合併脳梗塞では,心房細動や主幹脳動脈病変の合併が少なくない.急性期には未分画ヘパリンが最も高頻度に使用されるものの,退院後の継続率は低い.今後の治療指針の確立が求められる.