ウイルス
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2. 感染症法とその改正
岡部 信彦
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2004 年 54 巻 2 号 p. 249-254

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抄録
1999 (平成11) 年4月より施行された感染症法には, 附則として法律施行後5年後をめどとして検討し, 必要があると認めるときは所要の措置を講ずる, といういわゆる見直し規定というものがある. また法律の制定以来, 2001 (平成13) 年9月11日の米国同時多発テロ事件以降の炭疽, 天然痘などの生物テロ対策対応の必要性, 2003 (平成15) 年3月12日WHOよりGlobal Alertが発せられた新興感染症である重症急性呼吸器症候群 (SARS : Severe Acute Respiratory Syndrome) 発生などがあり, この規定より少し早めの2003年11月法律の一部が改正された.
主な改正点は, 1) 緊急時における感染症対策の強化, ことに国の役割の強化, 2) 動物由来感染症に対する対策の強化と整理, 3) 感染症法対象疾患および感染症類型の見直し, である.
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© 2004 日本ウイルス学会
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