ウイルス
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総説
薬剤性過敏症症候群とHHV-6の再活性化について
藤山 幹子橋本 公二
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2009 年 59 巻 1 号 p. 23-30

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抄録

 薬剤性過敏症症候群は,発熱と多臓器障害を伴い遷延する薬疹である.抗けいれん薬,アロプリノール,サラゾスルファピリジン,ジアフェニルスルフォン,メキシレチン,ミノサイクリンが原因となる.その大きな特徴は,発症後10日から30日の間のある時期に,HHV-6の再活性化を伴うことにある.HHV-6の再活性化は,血液,血清中のHHV-6 DNAの検出と著明なIgG抗体価の上昇で確認される.HHV-6の再活性化に際して,発熱と肝障害を認めることが多い.薬剤性過敏症症候群は,薬剤アレルギーとHHV-6感染症の複合した病態である.

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© 2009 日本ウイルス学会
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