ウイルス
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総説
ノロウイルスレセプター研究の歴史とネズミノロウイルス受容体の発見
片山 和彦
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2017 年 67 巻 2 号 p. 111-120

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抄録
 ノロウイルスは,世界中に広く分布し,年間数十万人から数百万人に及ぶ非細菌性急性胃腸炎患者を発生させ続けている.ノロウイルスの研究は,1972年に免疫電子顕微鏡観察によってウイルス粒子が発見されて以来,感染感受性株化培養細胞の欠如,感染モデル動物の欠如によって長期にわたり進展が阻害された状態が続いていた.ATCC等から入手可能な株化培養細胞を用いてノロウイルスの増殖培養を試みたが,いずれも成功には至らなかった.2003年にネズミに感染するノロウイルスが,STAT1とRAG2をノックアウトした(RAG)/STAT1 / ・マウスにおける致死感染因子としてマウスの脳内から発見された.このウイルスは,マウスのマクロファージ細胞株,RAW264.7細胞で効率よく増殖培養させることが可能であった.ネズミノロウイルスの発見は,ノロウイルス研究の障壁を取り去り,ノロウイルスの研究の突破口となると期待された.
 本稿では,このような背景から,ヒトノロウイルスの機能性レセプター分子の発見を狙い,日本と北米でほぼ同時に進行したヒトノロウイルスのサロゲートウイルスとして有用性の高いネズミノロウイルスの機能性レセプター検索から発見に至までの研究を,ノロウイルス研究の背景とともに概説する.
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© 2017 日本ウイルス学会
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