ウイルス
Online ISSN : 1884-3433
Print ISSN : 0042-6857
ISSN-L : 0042-6857
ウサギの全身的ワクシニア感染に対するウイルス抑制因子の影響
荒川 淳
著者情報
ジャーナル フリー

1966 年 16 巻 3 号 p. 79-83

詳細
抄録

1) ワクシニアウイルスを接種した成熟ウサギ皮膚から調製したウイルス抑制因子 (IF) は, これを生後約1ヵ月の幼若ウサギの静脈内に注射した場合, 汎発性ワクシニア感染を抑制した.
2) ワクシニアウイルスは, 新生ウサギ, 特に, 生後10日以内の新生ウサギの肝臓, 骨髄で著明に増殖し, 肝臓では肝細胞内封入体形成および実質内の巣状壊死が見られた.
3) 新生ウサギの静脈内にIFを注射すると, 肝臓, 骨髄でのワクシニアウイルスの増殖が抑制された.

著者関連情報
© 日本ウイルス学会
前の記事 次の記事
feedback
Top